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2006/10/07

松尾大社 Ⅱ 永遠のモダンの庭

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松尾大社の「松風苑」は、昭和50年(1975)に昭和を代表する作庭家、重森三玲(しげもりみれい)の設計によって作庭されたもので、彼の絶作でもある。
三庭からなり用いられた200余個の石は徳島県吉野川の青石(緑泥片岩)です。

重森三玲(1896-1975)の代表作は「東福寺」方丈庭園、開山堂庭園、東福寺塔頭の霊雲院、芬陀院、龍吟庵、光明院。大徳寺塔頭の瑞峯院。松尾大社庭園。
重森三玲邸を訪ねたブログ「モダン山水の庭」はこちら(写真追加)。 (シャープのCM・アクオスで有名になりました) 重森三玲、及び重森三玲邸に付いてはこちら

「曲水の庭」(平安風)
松尾大社の最も栄えた平安期を表現、お手洗川の清水は七曲がりして丘麓を洗い、丘上には青石が点在してこれを見下ろす。
曲水の水、サツキ、洲浜の緑泥片岩など単純な構成ながらも配色にこだわっている。

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   「即興の庭」(当初なかった空間に即興で作った庭)

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「上古の庭」
松尾山中の「磐座」(日本庭園の原初形態で、御神体とした石)に因んで作られたもので、神を表徴する巨石を囲む岩石郡は森厳味溢れ、地上一面に植えられた丹波笹は高山の趣を表す。

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「蓬莱の庭」(鎌倉風) TOPの写真も。
曲水の庭、上古の庭からは離れ楼門横の茶店の裏にあります。
蓬莱の島とは昔、中国の人が東海中に不老不死の島があると考えた島です。
岩の間から噴出する水が鶴形の池に注ぐところ、多くの島が点在し、周囲を回遊しながら眺めると仙境に遊ぶ感がするという 池泉庭園。
(三玲が池の形を支持し、その後長男の完途が遺志を継いで完成させた)

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池の中にも

亀がいます。

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私の感じたことは、
周囲の建物による圧迫感もあり、庭園が少し狭いと感じました。
建物が木造ではなく、鉄筋コンクリート造であることが理由かも知れません。
巨石が固められているのは当然ですが、洲浜も小石がコンクリートで固められており 今まで見てきた庭園とは全く違うものです。
私の感覚は過去の庭園の概念に囚われていて、これが「モダン庭園」なのかも知れません。

これだけ多くの石の強さに感激いたしました。丁度前を行くグループの方を率いておられたのが三玲さんのお弟子さんのようで、当時の石を運ぶ苦労をされておりました。

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曲水の庭、磐座の庭を回った最後に霊亀の滝、亀の井があります、猪の罠も。

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昨夜は中秋の名月、雲の間から僅かに見えたお月様。
つきづきに つき見るつきは多けれど つき見るつきは このつきの 月

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コメント

はじめまして☆
昨日はすごい雨だったのに
今日は良いお天気ですね(^▽^)

満月、見れるかな?

投稿: 麻里絵☆ | 2006/10/07 11:17

★麻里絵さん 初めまして♪
コメント有り難う御座います。
そちらは雨でしたか? 京都も月はダメだろうと思っていたのですが、意外にも東の空は雲が少なくて雲の合間に時々見えました。
満月はずれているらしいですね。今日が満月ですか?今日も昼間は雲が多いですが、見えるでしょうか。

投稿: りせ | 2006/10/07 12:17

わたくしも、過去の庭園の概念に囚われます。
りせさんにも、どうか、一緒になって囚われて戴きたい。よろしくお願いいたします。
千年の都、京都のお庭は、そんな品の無いお庭では困ります。

京都に、新しいモダン石庭とか…。
このブログの持ち味のひとつは、多くの綺麗な写真がかもし出す絶対的な雅の感覚。
これの点でから見れば、今日のブログは…。

いいえ、そうじゃありません。
京都で見る「中秋の名月」と、『月々に月見る月は~』の有名な「月尽くしの賛歌」で、おわりを飾ってくださいました、今日のブログ。
このブログの品位は、もうこれだけで、十二分にカバーされているのです。

投稿: エンデのモモに憧れて | 2006/10/07 12:57

★エンデのモモに憧れてさん こんにちは♪
私はの感想をキツク書いたとは思っていないのですよ。
夫からこの書き方では「キツク受け取る人がいる」と言われて今変えました。
ですから エンデのモモに憧れてさんには大変申し訳なく思います。
建物が木造で無かった事からくる「庭園としての勿体なさのようなもの」を感じて書きました。
石の持つ魅力、天に向かって聳え立つ力強さ、配置の妙は、見事だと思います。
私のようなものが庭の見事さを書くと薄っぺらくなるようであえて書きませんでした。
これだけ多くの写真を入れたことで、その意味を分っていただきたいと思います。
私としては全くの素人ですので、感想はこの写真を見られた方が個々に持っていただければと思います。
人は自由であって良い、個性も自由であって良い。見方は人により違い。心、気分によって変わる。好き嫌いも自由だと思っております。

投稿: りせ | 2006/10/07 15:23

 りせさん今晩は
本日は、昭和を代表する作庭家 重森三玲氏の
「モダンの庭」を見せていただき有り難うござい
ました。古都京都には少々違和感がありますが、
現代の庭園作りに挑戦した重森氏の気迫が感じられ
る作品の数々を楽しませていただきました。

 

投稿: 中川 | 2006/10/07 21:58

★中川さん こんばんは♪
重森三玲氏の庭園は東福寺の市松の苔の庭園が良く知られています。それとは全く対照的な庭園でした。
下線の黄色い文字は他の重森三玲氏のページに飛びますからクリックして見てくださいね。

投稿: りせ | 2006/10/07 23:24

こんばんは♪ 自分も松尾大社に行った事があります。しゃもじ願掛けがかなり強烈で印象に残っています。
この日は月が幻想的でしたね。自分もつい写真を撮ってしまいました。そういえば昼に虹も出ていたのですが、お気づきになりましたか?

投稿: サヴァイヴ | 2006/10/09 00:07

★サヴァイヴさん こんばんは♪
願掛けにも色々あるのですね。私は強烈な印象に残るほどのしゃもじを見て無いのですが、どこかに強烈なほどあったのでしょうね。
射的のが「何で??」って思いました。(夫やりました、赤的に当たってストラップ貰ってました)
中秋の名月の日ですか? 虹には気が付きませんでした。

投稿: りせ | 2006/10/09 02:27

この記事へのコメントは終了しました。

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